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2104-B-0288
交換契約の法的性質と媒介手数料

 交換契約というのは、一種の売買契約と代物弁済契約が同時に締結されたものと考えてよいか。
 当社が等価交換契約の媒介をした場合、どういう価格を根拠に媒介手数料を計算したらよいか。

事実関係

 当方は、売買仲介を主業とする不動産業者。不動産コンサルティングを勉強しており、等価交換事業や交換契約について、基礎的な知識は身に付いたと思う。ただ、その法的性質や宅建業法との関係については、今一つわからない点がある。

質 問

1.  交換契約というのは、交換の当事者が、それぞれその所有する不動産について、所有権の譲渡契約を締結し、互いにその代価を不動産で支払う(受領する)という一種の売買と代物弁済契約が同時に締結されたものではないかと考えられるが、そのような理解でよいか。
2.  当社が交換契約の媒介をした場合、その媒介手数料の算定の根拠となる「当該交換に係る宅地若しくは建物の価額」(昭和45年10月23日建設省告示第1552号第2)というのは、具体的にはどのような価額のことをいうのか。

回 答

1.  結 論
 質問1.について ― 交換契約が一種の売買であるという点についてはそのとおりの理解でよいが、代物弁済契約が同時に締結されたと解するのは、理論的に無理がある。なぜならば、交換契約というのは、契約の当事者が互いに金銭以外の財産権(すなわち、本件の場合は不動産の所有権)を移転する契約であって(民法第586条)、交換の目的物以外の物で弁済するわけではないからである(民法第482条)。
 質問2.について ― 国土交通省は、「交換に係る宅地若しくは建物の価額」とは、交換に係る宅地又は建物の適正かつ客観的な市場価格をさす(後記【参照資料】国土交通省:宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方参照)といっているが、それは交換する物件の価額を決めないで交換する場合のことをいっているのであって、実際にはそのほとんどの場合に、互いに価額を決めて(査定して)交換するのが普通であるから、その「価額」というのは、いわゆる「査定価額」をベースにした実際の価額ということである。

参照条文

 民法第482条(代物弁済)
   弁済をすることができる者(以下「弁済者」という。)が、債権者との間で、債務者の負担した給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約をした場合において、その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。
 同法第555条(売買)
   売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
 同法第559条(有償契約への準用)
   この節の規定は、売買以外の有償契約について準用する。ただし、その有償契約の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
 同法第586条(交換)
   交換は、当事者が互いに金銭の所有権以外の財産権を移転することを約することによって、その効力を生ずる。
   当事者の一方が他の権利とともに金銭の所有権を移転することを約した場合におけるその金銭については、売買の代金に関する規定を準用する。

参照資料

 建設省告示(昭和45年10月23日第1552号)
 第2 売買又は交換の媒介に関する報酬の額
 宅地建物取引業者(中略)が宅地又は建物(中略)の売買又は交換の媒介に関して依頼者から受けることのできる報酬の額(中略)は、依頼者の一方につき、それぞれ、当該売買に係る代金の額(中略)又は当該交換に係る宅地若しくは建物の価額(当該交換に係る消費税等相当額を含まないものとし、当該交換に係る宅地又は建物の価額に差があるときは、これらの価額のうちいずれか多い価額とする。)を次の表の上欄に掲げる金額に区分してそれぞれの金額に同表の下欄に掲げる割合を乗じて得た金額を合計した金額以内とする。
 国土交通省:宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(第46条第1項関係)一、告示の運用について(昭和45年建設省告示第1552号関係)
   告示第二(宅建業者が売買又は交換の媒介に関して受けることのできる報酬の額)関係
     この規定は、宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買又は交換の媒介に関して受けることのできる報酬について依頼者のそれぞれ一方から受けることのできる限度額を定めているものであり、依頼者の双方から報酬を受ける場合及び依頼者の一方のみから報酬を受ける場合のいずれにあっても依頼者のそれぞれ一方から受ける報酬の額が当該限度額以下でなければならない。
     「交換に係る宅地若しくは建物の価額」とは、交換に係る宅地又は建物の適正かつ客観的な市場価格を指すものであり、その算定に当たっては、必要に応じ不動産鑑定業者の鑑定評価を求めることとする。
     「交換に係る宅地又は建物の価格に差があるとき」とは、交換差金が支払われる場合等交換に係る両方の物件の価額が異なることを指し、「これらの価額のうちいずれか多い価額」とは交換に係る両方の物件の価額のうち、いずれか多い方を指す。

監修者のコメント

 「代物弁済」というのは、債務者が負担した給付、たとえば金1,000万円の支払いに代えて、他の給付、たとえば1,000万円相当の土地を引き渡し、それによって債務を消滅させる契約のことである(民法第482条)。「交換」は、当事者が互いに金銭の所有権以外の財産権を移転することを約する契約である(同法第586条)。したがって、一方当事者の給付義務を無理に代物弁済契約に基づくものと構成する必要はない。
 交換契約に関する媒介手数料は、実際の交換物件の価額であって、差異があるときは高いほうの価額を基準に算定することになる。

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