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売買事例 1104-B-0131
信託登記がある物件の「登記記録に記録された事項」の書き方

 「信託登記」のある物件の賃貸借の媒介を行うが、その場合の重要事項説明書における「登記記録に記録された事項」の書き方がわからない。「所有権の登記名義人」や「所有権に係る権利に関する事項」は、どのように書くのか。

事実関係

 このたびある物件の賃貸借の媒介をするが、この物件には「信託の登記」がなされている。
 このような物件の重要事項説明書を作成する場合、「登記記録に記録された事項」をどのように書くのか、その書き方がよくわからない。

質問

  • 「所有権の登記名義人」は、誰を書くのか。
  • 「所有権に係る権利に関する事項」には、どのようなことを書くのか。
  • 「信託目録」の内容は、記載する必要があるのか。

回答

1. 結論
   質問1.について ―「受託者」を書く(後記【参照書式】参照)。
   質問2.について ―「差押え」とか「所有権移転請求権仮登記」など、所有権に影響を与える可能性のある登記がある場合には、その登記されている事項を書くが、それらの登記がない場合には、所有権移転の原因である「信託」とその「日付」だけを書く(後記【参照書式】参照)。
   質問3.について ― 基本的には「信託目録」までは記載する必要はないが、たとえば「信託期間」が賃貸借の期間内に満了するなど、極めて短期間であったり、その他の事由によって短期間の間に信託契約が終了したりして、所有権者(受託者=貸主)に変更が生じる可能性があるような場合には、その「信託目録」に記録されている信託期間などを記載する(後記【参照書式】参照)。
2. 理由
  ⑴について
 重要事項説明書に記載する「登記記録に記載された事項」には、その登記記録に記録されている事項をそのまま記載すればよいので、その所有権について実質的な権利者(受益権者)が誰であるかということは関係なく、所有者(受託者)として登記されている者を書けばよい。
  ⑵⑶について
 「所有権に係る権利に関する事項」については、信託登記がなされている物件以外のものであれば、たとえば「差押えの登記」など、その所有権に影響を与えるような登記がなされている場合に、その登記されている内容を書くが、信託登記がなされている物件の場合には、「差押え」のような登記がなされることは稀であるから、そこには所有権移転の原因である「信託」とその「日付」だけ記載しておけばよい。ただ、【回答】の結論でも述べたように、信託期間が短期間のうちに満了するような場合には、その信託契約の終了により、物件が売却されたりして、所有者(貸主)が変更になることもあるので、そのようなケースの場合には、「信託目録」に記録されている信託期間などを併せて記載しておくことが必要となろう。なぜならば、「信託登記」の内容というのは、実際には「信託目録」に記録されている事項(信託契約の内容)のことであるから(不動産登記法第97条)、その「信託目録」の中に所有権に影響を与えるようなものがあれば、それを書いておくということである。

参照条文

  不動産登記法第97条(信託の登記の登記事項)
   信託の登記の登記事項は、第59条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。
一 委託者、受託者及び受益者の氏名又は名称及び住所
二 (略)
三 信託の目的
四 信託財管の管理方法
五 信託の終了の事由
六 その他の信託の事項
   (略)

参照書式

  信託による登記記録例(甲区)

(注)  信託登記の内容は、信託目録によって公示されるので、登記簿には信託目録の番号が記録されます。その場合、信託目録の番号は不動産ごとに異なる番号が記録されます。
※ 権利者の表記は、「受託者」となります。
  信託目録記録例

監修者のコメント

 不動産の信託は、信託受益権の売買などの前提として近年増えているが、その信託登記のある物件の賃貸借の媒介における重要事項説明の観点からは、とにかく賃借人に不測の損害を被らせることのないように心掛けることであって、記載内容は回答のとおりで、特に付け加えることはない。
 なお、重要事項説明時に、当然「信託登記」のことを説明しなければならないので、「信託」とは何か、どのような法律関係で、どういう効果があるのか、賃借人から質問される可能性が高い。的確に答えられるように勉強しておくことも必要であろう。

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