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賃貸事例 0809-R-0044
定期借地権付住宅の賃貸借の媒介

 定期借地権付住宅の賃貸借の媒介をする場合、どのような点に注意して契約したらよいか。

事実関係

 当社は、媒介業者であるが、このたび郊外の一般定期借地権付住宅(借地期間50年の建物解体後土地返還特約付の一戸建住宅)を購入した人が、都心のマンションを購入し、転居したため、その空家となった一般定期借地権付住宅の賃貸の媒介を依頼された。

 
質問

 このような一般定期借地権付住宅を賃貸する場合、どのような点に注意して契約すればよいか。

 
回答
1.結論

 本来ならば、定期借家にしておけばよいのであるが、普通借家で賃貸する場合には、少なくとも、定期借地契約が終了するときには、当然に借家契約も終了するということを明確に定めておく必要がある。

 
2.理由

 一般定期借地権付住宅を賃貸する場合に、その賃貸借契約が定期借家の場合には、期間が一般定期借地権の存続期間内のものであれば、地代の不払い等による土地賃貸借契約の解除というような特別な事態が生じない限り、特に問題となることはないと考えられる。
 しかし、賃貸借が普通借家の場合には、契約を更新することが前提となっているので、少なくとも、一般定期借地権の存続期間の満了により借家契約も終了するというかたちをとらざるを得ない。したがって、本件のような建物解体特約付の定期借地の場合には、たとえば、次のような条項を、賃貸借契約書に定めておくことが必要となろう。

 
(1)  「契約の目的」についての定め方(記載例)
「第○条 貸主は、借主に対し後記表示の建物(以下「本件建物」という。)を、借地借家法第22条の一般定期借地上の建物の賃貸借として賃貸し、借主はこれを賃借する。」
(2) 「賃貸借の期間」についての定め方(記載例)
   「第○条 本件建物は、平成○年○月○日付締結の貸主、土地所有者間の一般定期借地契約の定めにより、平成○年○月○日までに取り壊すことになっているので、本契約の期間は、平成○年○月○日から○年間とし、その後の更新においても、その期限を最長平成○年○月○日までとし、その後は更新がなく、同期間の満了により終了するものとする。」
 
 因みに、本件の定期借地権設定契約が、建物解体特約付でなく、建物譲渡特約付のものであれば、その特約の内容いかんにもよるが、原則的には、建物の所有者が借地権者から借地権設定者に代わるだけなので、建物の賃貸借は、そのままの内容で新家主(借地権設定者)に引き継がれることになる(借地借家法第24条第2項)。したがって、このようなケースの場合には、定期借地契約の存続期間中に、建物の建て替えなどがあったとしても、新家主は、引き続き貸家として建物の賃貸借契約を継続していくことができる。
 
参照条文
  ○ 借地借家法第22条(定期借地権)
 存続期間を50年以上として借地権を設定する場合には、第9条及び第16条の規定にかかわらず、契約の更新(更新の請求及び土地の使用の継続によるものを含む。次条第1項において同じ。)及び建物の築造による存続期間の延長がなく、並びに第13条の規定による買取りの請求をしないこととする旨を定めることができる。この場合においては、その特約は、公正証書による等書面によってしなければならない。
○ 借地借家法第24条(建物譲渡特約付借地権)
(1) (略)
(2)

 前項の特約により借地権が消滅した場合において、その借地権者又は建物の賃借人でその消滅後建物の使用を継続しているものが請求をしたときは、請求の時にその建物につきその借地権者又は建物の賃借人と借地権設定者との間で期間の定めのない賃貸借(借地権者が請求をした場合において、借地権の残存期間があるときは、その残存期間を存続期間とする賃貸借)がされたものとみなす。この場合において、建物の借賃は、当事者の請求により、裁判所が定める。

(3) (略)
 
監修者のコメント

 一般定期借地権の設定契約を締結できることになったのは、平成4年8月1日以降であるから、現在(平成20年8月)、世上に存在する一般定期借地契約で最も早く期間満了するものでも、あと34年は存続する。したがって、その借地契約の期間満了となる、ずっと先まで建物を貸していてもよいかどうかでその契約手法が異なってくると考える。少なくとも、建物が取り壊されるまでは、建物賃借人の居住が絶対的に保障されるような文言は慎重に検討すべきである。

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