HOME > 不動産相談 > 賃貸 > 単身者専用のワンルームマンションへの婚約者の同居と退去請求

不動産相談

当センターでは、不動産取引に関するご相談を
電話にて無料で受け付けています。

専用電話:03-5843-208111:00〜15:00(土日祝、年末年始 除く)

相談内容:不動産取引に関する相談(消費者、不動産業者等のご相談に応じます)

ホームページに掲載しています不動産相談事例の「回答」「参照条文」「参照判例」「監修者のコメント」は、改正民法(令和2年4月1日施行)に依らず、旧民法で表示されているものが含まれております。適宜、改正民法を参照または読み替えていただくようお願いいたします。

== 更に詳しい相談を希望される方は、当センター認定の全国の資格保有者へ ==

不動産のプロフェッショナル

ここでは、当センターが行っている不動産相談の中で、消費者や不動産業者の方々に有益と思われる相談内容をQ&A形式のかたちにして掲載しています。
掲載されている回答は、あくまでも個別の相談内容に即したものであることをご了承のうえご参照ください。
掲載にあたっては、プライバシーの保護のため、相談者等の氏名・企業名はすべて匿名にしてあります。
また、参照条文は、事例掲載日現在の法令に依っています。

賃貸事例 0803-R-0030
単身者専用のワンルームマンションへの婚約者の同居と退去請求

 単身者専用のワンルームマンションに、入居者の婚約者がいつの間にか同居していた。ついては、契約違反として、婚約者の退去を請求できるか。契約を解除することはどうか。

事実関係
 当社が管理しているワンルームの賃貸マンションに、いつの間にか入居者が1名増えていた。
このマンションは、単身者用として募集をし、契約書にも、「単身者に限る。」と明記し、契約違反の場合は、入居者に退去を求めることができると定めている。
 
質問
 新たな入居者は、「婚約者」のようであるが、契約違反を理由に契約を解除するとか、婚約者の退去を求めることはできるか。
 
回答
1.結 論
   婚約者の退去を求めることは可能である。しかし、契約の解除については、貸主から再三にわたって婚約者の退去を求めたにもかかわらず、借主が応じないというような貸主との信頼関係が破壊されたといえるような状況に至っていない限り、難しいと考えられる。
 
 
2.理由
(1) 本件のマンションは、あくまでも単身者用のマンションであり、そのことは、募集の際にも、また、契約の締結時においても借主に明示され、借主はそのことを承知のうえで入居したはずである。
 とすれば、「単身者専用」という設定そのものに問題があるとか、実際には、すでに何組かの夫婦者が入居しているといったような事情がない限り、今回の婚約者との同居を認めなければならない理由はない。
 したがって、本件の場合、婚約者の入居は明らかに契約違反であるから、退去を求めることは可能である。
 しかし、そのために契約を解除するということになると、借主はたちまち生活の本拠を失うわけであるから、その契約違反の状態が相当程度長期にわたり、その間の貸主からの再三の催告にもかかわらず、婚約者を退去させないといったような事情がない限り、契約の解除までは難しいと考えざるを得ない。
(2) なお、本件のマンションが単身者専用のマンションとして、婚約者との同居を拒否するためには、契約書上の文言以外にも、部屋の広さとか、入居ルール等においても、それなりの客観性・合理性が必要であると考える。
 
参照条文
  ○  民法第1条(基本原則)
(1) (略)
(2) 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。
(3) 権利の濫用は、これを許さない。
 
○  民法第90条(公序良俗)
  公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。
 
 
監修者のコメント
 夫婦が居住することを認めているアパートや賃貸マンションにおいて「子供が生まれたときには、退去しなければならない」とする特約は、異論もあるが、公序良俗(民法第90条)に反し、おそらく無効と解される。
 しかし、本ケースのように初めから「単身者専用」とされ、そのように一貫して使用されている場合には、【回答】のように婚約者との同居は拒否できると解され、催告のうえ、解除が可能と思われる。
 「公序良俗」や「信義則」といった一般条項への当てはめは、人の価値観、人生感によって異なる結論となる難しい問題である。

当センターでは、不動産取引に関するご相談を
電話にて無料で受け付けています。

専用電話:03-5843-208111:00〜15:00(土日祝、年末年始 除く)

相談内容:不動産取引に関する相談(消費者、不動産業者等のご相談に応じます)

ホームページに掲載しています不動産相談事例の「回答」「参照条文」「参照判例」「監修者のコメント」は、改正民法(令和2年4月1日施行)に依らず、旧民法で表示されているものが含まれております。適宜、改正民法を参照または読み替えていただくようお願いいたします。

更に詳しい相談を希望される方は、
当センター認定の全国の資格保有者へ

不動産のプロフェッショナル

過去の事例(年別)

  • 賃貸
  • 売買

ページトップへ