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売買事例 1508-B-0202
少額手付が解約手付と認められる限度額

 当社は、手付金の額を売買代金の1%程度の額で不動産の販売をしたり、仲介をすることがあるが、この程度の額でも解約手付として差し支えないか。

事実関係

 当社は、自社物件の販売に限らず、仲介をする場合においても、できるだけ当事者の意思を尊重するようにしているので、手付金の額がかなり少額になることが多い。しかし、その手付を解約手付として機能させるためには、どの程度の額が限界なのかがよくわからない。

質 問

1.  当社の商圏では、売買価額が500万円から2,000万円位までの物件が多いので、手付金の額を10万円~20万円という売買代金の1~2%程度の額で契約を締結することがあるが、このような額の手付金であっても、解約手付として差し支えないか。
2.  そもそもそのような少額手付の場合には、それは単なる証約手付であって、解約手付ではないということも聞くが、宅建業者が事前の重要事項説明における「契約の解除に関する事項」の説明の中で、解約手付としての説明をしても問題ないか。

回 答

1.  結 論
 質問1.について ― 差し支えない。
 質問2.について ― 当事者が「解約手付」として定める以上、問題はない。
2.  理 由
⑵について
 売買契約の締結時に授受される手付金の額がどの程度の額であれば解約手付としての効力が認められるかについては、ケースによって異なると考えられるが、次のような大審院の判例があるので、本件の場合にもそれを参考にすることができると考えられるからである。
(判例)
 「代金900円の売買契約において、買主から売主に交付された手付金が6円の場合に、大審院は、その手付を解約手付と認めた(大判大正10年6月21日民録27輯173頁)。」

参照条文

 民法第557条(手付)
 買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。
 (略)

監修者のコメント

 どのくらいの額であれば解約手付と認められるかは、もちろん法律に定めがあるわけではなく、回答のとおりケース・バイ・ケースで判断される。ただ、下級審の裁判例で解約手付であることが否定されたものは、その金銭が手付金として明示されていないものであり、手付金であることは明らかであるが解約手付なのかどうかはハッキリしていないものである。したがって、たとえ少額であっても「解約手付」として契約書に書かれていたり、契約条項に「手付放棄、手付倍返し」のことが記載されているときは、これを解約手付でないと主張するのは、かなり困難であろう。
 要するに、金額の多寡だけで決まるのではない。

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