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売買事例 0705-B-0016
「交渉預り金」の法的効力

一般媒介で、「交渉預り金」を受領したが、後から「交渉預り金」を受領した他の媒介業者に、先に同金員を売主に交付された場合の優先交渉権はどうなるのか。

事実関係
   当社は媒介業者であるが、このたび売主から一般媒介による売却の依頼を受けた物件を案内したところ、ある1人から強い購入意思が表明され、「交渉預り金」を預かることになった。そして当社は、売主がすでに本物件から引越していることから、とりあえず売主には預り金を預かったことを連絡し、後日伺う約束をとりつけておいたところ、他業者が別の買主から「交渉預り金」を預かり、それを売主のもとに届けた。
 なお、「交渉預り金」は、通常業者の手元に留め置き、売主には交付しないまま売主との条件交渉に入るのが業界の慣行になっている。
質問
   当社は、他の業者よりも先に「交渉預り金」を預かっているので、法的にも、慣習的にも、当社に優先交渉権があると思うが、どうか。
回答
  1.結論
 
  貴社の優先権は、いずれの見地からも認められない。なお、この種の「預り金」はトラブルのもとになるので、できるだけ受領しないやり方で交渉をまとめていくことが望ましい。
 
2.理由
 
(1)  「交渉預り金」は、その金員が業者の手元に留まる限り、あくまでも買主の購入意思を業者が確認するために受領したものであって、売主がその受領を業者から聞いたとしても、それをもって何がしかの法的効果が発生するというものでもない。したがって、「交渉預り金」は、その金員をあらためて買主から、あるいは業者が買主に代理して、「申込金」なり「予約金」なりの名目で売主に交付しない限り、あくまでも買主と業者との関係にとどまるものであるから、他業者より先に受領したからといって、売主に対し優先権を主張することはできないし、他の業者や他の買主に対しても同様に、優先権を主張することはできない。
 また、「交渉預り金」の受領の前後により、業者間で売主との交渉の優先順位が決まるという業界の慣習はなく、また現在のところ判例等においてそのような効果が認められているという事実もなく、むしろ、最近は「申込書」のような書面だけで買主の購入意思の確認をするようになってきている。したがって、仮に、現実にその預り金が売主に渡ったとしても、売主との交渉が決裂すれば、売主が預かっている意味はなくなり、預り金は返還される性質のものである。
 
(2) 「交渉預り金」は以上のような性質をもっているので、せっかく金銭を預けるというところまで購入意思が固まっているのだから、金銭を預かるとか、交付するというよりも、まずは、その交渉を早く開始するということと、互いに譲歩し合いながら、専属的な交渉ができるように誠意をもって対応していくということが何よりも肝要と考える。
監修者のコメント
 「交渉預り金」は、民法その他の法律に規定されているものではなく、取引の実務の世界において、事実上発生したものである。売買その他の最終目的である契約との関わりにおいての法的効果がそれ自体にあるものではなく、多くのケースにおいては交渉途中で買主の購入意思が確定的になったときに、ただちにその全部または一部を売主に交付して、他への売却を阻止するという機敏な対応を媒介業者にしてもらうための金銭である。したがって、交渉預り金を媒介業者に渡したことにより、優先交渉権が生ずるのではない。
 【回答】の2.理由の⑵の対応が望ましい。

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