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売買事例 0705-B-0015
土壌汚染の「指定区域」に指定された物件の売却

土壌汚染の「指定区域」に指定された物件を競落した宅地建物取引業者が、当該物件を現状のまま、かつ、瑕疵担保責任を負わない旨の特約付きで売却するにはどのような方法があるか。

事実関係
  準工業地域にある町工場が倒産し、その工場跡地約660m2(近隣相場:m2当たり約30万円)が競売に付され、その競売物件をA宅地建物取引業者が競落した。ところが、その競売物件の所在地は、土壌汚染の「指定区域」に指定されており、執行裁判所に備え置かれている「評価書」にも、その処理費に別途1億円近い費用がかかる旨の記載があった。
質問
  A業者は、この工場跡地を現状のまま、かつ、瑕疵担保責任を負わない旨の特約付きで売却したいと言う。媒介することは可能か。
回答
  1.結論
 
   媒介すること自体は可能であるが、売却の相手方が、宅地建物取引業者で、かつ、そのリスクを十二分に承知のうえで買うのでない限り、かなり難しいと考えざるを得ない。
 
2.理由
 
   汚染土地の売買については、その汚染物質や汚染状況のいかんにより、対策費に大きな違いが出るため、あらかじめ取引価格を決めることが難しい。最低でも、汚染状況の調査を行ったうえでないと、価格の算出はできないし、場合によっては、調査費・対策費の方が土地の価格よりも高くなることもあり、極めてリスクの高い取引となる。したがって、本件の土地を現状で売却するとしても、相手によっては、「完全浄化」まで求めるのか、単なる「封じ込め」でよいのかといった問題もあり、その正確な対策費まで算出したうえでないと価額を確定することは難しい。まして瑕疵担保責任を負わない特約をするということになれば、(<汚染調査が完了している場合に>その瑕疵自体を業法上どう見るかという議論はあるにしても、それ以外の「隠れた瑕疵」の存在も否定できないので)宅地建物取引業者以外の企業(者)に売却するのは、業法上難しいと考えざるを得ない。
 いずれにしても、本件の汚染土地の売買について媒介を行う場合には、その処理費の内訳が具体的に「評価書」にどのように書かれているのか、どのような対策を講じるための費用なのかをよく確認したうえで、慎重に対応することが望ましい。
参照資料
 
土壌汚染が判明している場合の土地評価の方法
(原則的方法)
 
土壌汚染されている土地の評価額 = 土壌汚染がないものとしての土地価格
— 浄化措置費用 — 阻害減価(注1)— 心理的嫌悪感減価(注2)
(注1)  ここでいう「阻害減価」とは、当該除去措置に対応する阻害減価のことをいい、たとえば、汚染除去期間中に対象不動産の使用収益が制限されるために生じる減価を、阻害減価と捉えることができる。しかし、この減価は、評価条件により無視することもできる。
 
(注2)  ここでいう「心理的嫌悪感減価」とは、過去に対象地が有害物質に汚染されていたという事実を嫌悪することに基づく減価をいう。
  〔出典:「特殊な画地と鑑定評価」土地評価理論研究会〔著〕〕
監修者のコメント
 土壌汚染対策法の「指定区域」に指定されている場合、宅建業法第35条の重要事項説明の対象として、指定区域内の土地の形質の変更に係る届出義務のことを法令上の制限の内容として説明しなければならない(宅建業法施行令第3条第1項第32号)。
 しかし、本件のような取引において、その説明のみで事足りるわけではなく、指定区域である以上、特定有害物質が存在し、それが基準に適合していないということであるから、その有害物質の名称、その濃度等について十分に告知することが必要である。
 購入者が、その内容および対策費その他のリスクを十二分に承知の上で買うという場合であれば、媒介することは可能であるが、【回答】のように慎重に対応すべきである。
 なお、「評価書」記載の処理費の額について、結果的にそれより大幅に多額になったとしても、執行関係機関すなわち国に損害賠償請求をすることは相当困難であると認識しておいたほうがよい。

より詳しく学ぶための関連リンク

“スコア”テキスト丸ごと公開! 「瑕疵担保責任(瑕疵担保責任の期間と内容)」

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