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売買事例 1002-B-0112
新築物件を「販売代理」と「媒介」で受けた場合の販売責任の差異

 新築物件の販売受託をする際に、「販売代理」で受けるより、「媒介」で受けた方がリスクが少ないというのは本当か。消費者に対する責任として、「代理」で受けた場合と「媒介」で受けた場合とでは異なるか。

事実関係
 当社は不動産の販売代理を行っている業者であるが、最近は経済情勢が厳しいために、事業主(販売主)から出る販売手数料の率がかなり低くなっている。そのようなことから、ある同業者が、実質的な手数料が3%程度なら、「代理」より「媒介」で受けた方がリスクが少なくて済むのではないかと言ってきた。
質問
  本当に「代理」より「媒介」の方がリスクが少ないのか。
回答
  1.結論
リスクの意味にもよるが、「販売上の責任」という意味であれば、結論的には同じである。
 
  2.理由
 「代理」で受けるということは、事業主(販売主)からその販売の委託を受ける際に、販売についての「代理権」が授与されるということであるが、その代理権が授与されたからといって、それだけで「媒介」で受ける場合に比べ、特別に責任が増えるということではない。なぜならば、その販売代理の法的内容は委任に基づく代理であり、一方の媒介の内容も、委任の規定が準用される「準委任」に基づくものであるから、この両者の法的責任の内容は基本的には差異はないからである。
 ただ、差異があるとすれば、その委託契約の内容として、「販売代理」の場合には、広告戦略の立案から実施、あるいはローンのセットや売買契約書の作成・締結、売買代金の受領、登記、引渡しといった一連の営業活動すべてを受託するというケースもあり、そうなってくると、単なる「媒介」のように、事業主(販売主)と買主(エンドユーザー)を結び付けるだけ、というわけにはいかないからである。つまり、「代理」の場合には、それらの一連の業務についての受託責任が発生するのに比べ、「媒介」の場合は、契約に至るまでの物件の調査や重要事項説明などの業法上の義務が中心になるからである。
 しかし、「販売代理」で受けるにしても、「媒介」で受けるにしても、買主(エンドユーザー)との関係においては、全く同じ業法上の義務が課せられるわけであるし、対事業主(販売主)との関係においても、その受託上の責任については、量的には異なるにしても、質的には全く同じ宅建業者としての善管注意義務が課せられるわけであるから、結論的には、この両者の「販売上の責任」(リスク)は全く同じであると言ってよい。
 
参照条文
 
民法第643条(委任)
 委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
 
○ 民法第644条(受任者の注意義務)
 受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。
 
○ 民法第656条(準委任)
 この節(委任)の規定は、法律行為でない事務の委託について準用する。
 
○ 宅地建物取引業法第31条(業務処理の原則)   
(1)  宅地建物取引業者は、取引の関係者に対し、信義を旨とし、誠実にその業務を行わなければならない。
(2) (略)
 
監修者のコメント
 
「代理」と「媒介」の双方を併せて、業界では広い意味で「仲介」と称しているが、仲介の概念を代理を除いた媒介のみをいうものとして使われることもある。「代理」は、依頼者本人の代理人として行為をすれば、直ちに依頼者本人に法律効果が帰属することになり、その点、取引の相手方を探索して依頼者に紹介し、契約の成立に向けて尽力するという媒介に比べ、理論的には肩の荷が重い。それゆえ、仲介手数料(報酬)も、売買の代理は、媒介のときの2倍以内とされているが、仲介業者としての責任根拠である「善管注意義務」の違反か否かの判断において差があるわけではない。
 回答のとおり、販売上の責任(リスク)の差異はないと解される。

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