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売買事例 1306-B-0167
市街化調整区域内の駐車場等の用地と宅建業法の適用の有無

 市街化調整区域内の農地を転用し、駐車場等に賃貸しているケースがある。このような土地の売買の媒介をする場合、宅建業法の適用はあるか。そのような土地が市街化調整区域内にある場合とない場合とでは、宅建業法の適用の有無に違いは生じるか。

事実関係

 最近、市街化調整区域内の農地を駐車場や資材置場などに転用し、賃貸しているケースを見かけるが、このような土地の売買を媒介する場合、宅建業法の適用があるのかどうか迷うことが多い。

質問

  •  このような農地の転用がなされた土地の売買の媒介をする場合、その土地が市街化調整区域内にある場合とない場合とでは、宅建業法の適用の有無に違いが生じるか。
     なお、その土地には水道やガス管など設備が設置されていないものとする。
  •  違いが生じるとした場合、それはどのような違いか。

回答

1.   結 論
 質問1.について ― 違いが生じる。
 質問2.について ― 市街化調整区域内で用途地域が指定されていない土地の場合には、買主が、みずからその土地を同じ用途(駐車場等)に使う目的で購入するのであれば、原則として宅建業法の適用はないが、市街化区域内の土地の場合には、原則として適用があるという違いがある。
 ただ、市街化調整区域内の土地の場合でも、その買主が、宅建業者であったり、周辺地域の居住者あるいは農林漁業関係者などであったような場合には、将来その土地を開発するということも考えられるので、そのような場合には、後日のトラブル防止のためにも、宅建業法の適用があるものとして対応した方が無難である。
2.   理 由
⑵について
 宅地建物取引業法は、「建物の敷地に供せられる土地」は、同法の適用のある土地と定めている(同法第2条第1号)。したがって、その土地が、現在は建物の敷地に供せられていなくても、また供せられるような状況になくても、将来建物の敷地に供する目的で取引するのであれば、同法の適用のある土地ということになる(宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(第2条第1号関係)-建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地について=後記【参照資料】参照)。
 そのように考えてくると、本件の市街化調整区域内の土地は、原則として建物の敷地に供することができない土地であるから(都市計画法第7条第3項)、結論で述べたように、買主がその土地を現状のまま、駐車場等の用途に使う目的で購入するのであれば、その土地が用途地域の指定でもなされていない限り、宅建業法の適用はないということになる。それに対し、市街化区域内の土地の場合には、買主が、その土地を駐車場等に使う目的で購入するとしても、もともとその土地は建物の敷地に供することができる土地、すなわち「建物の敷地に供せられる土地」なので、宅建業法の適用があるということになる(宅地建物取引業法第2条第1号)。
 なお、市街化調整区域内の土地の場合には、前述のとおり、原則として宅建業法の適用はないのであるが、その場合においても、買主が宅建業者であったり、周辺地域の居住者あるいは農林漁業関係者などであったりした場合には、将来その土地を開発するというようなことも考えられるので(都市計画法第29条)、媒介業者としては、後日のトラブルを避けるためにも、「宅地」としての重要事項説明や売買契約書の作成はしておいた方がよいと考えられる。

参照条文

宅地建物取引業法第2条(用語の定義)
 この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号の定めるところによる。
 宅地 建物の敷地に供せられる土地をいい、都市計画法(中略)第8条第1項第1号の用途地域内のその他の土地で、道路、公園、河川その他政令で定める公共の用に供する施設の用に供せられている以外のものを含むものとする。
、三(略)
都市計画法第7条(区域区分)
 都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、市街化区域と市街化調整区域との区分(以下「区域区分」という。)を定めることができる。ただし、次に掲げる都市計画区域については、区域区分を定めるものとする。
 (略)
 (略)
 市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする。
 市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする。
同法第29条(開発行為の許可)
 都市計画区域又は準都市計画区域内において開発行為をしようとする者は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事(地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市、同法第252条の22第1項の中核市又は同法第252条の26の3第1項の特例市(以下「指定都市等」という。)の区域内にあっては、当該指定都市等の長。以下この節において同じ。)の許可を受けなければならない。ただし、次に掲げる開発行為については、この限りでない。
 (略)
 市街化調整区域、区域区分が定められていない都市計画区域又は準都市計画区域内において行う開発行為で、農業、林業若しくは漁業の用に供する政令で定める建築物又はこれらの業務を営む者の居住の用に供する建築物の建築の用に供する目的で行うもの
~十一 (略)
 都市計画区域及び準都市計画区域外の区域内において、それにより一定の市街地を形成すると見込まれる規模として政令で定める規模以上の開発行為をしようとする者は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、次に掲げる開発行為については、この限りでない。
 農業、林業若しくは漁業の用に供する政令で定める建築物又はこれらの業務を営む者の居住の用に供する建築物の建築の用に供する目的で行う開発行
 (略)
 (略)

参照資料

 宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(第2条第1号関係)
 建物の敷地に供される目的で取引の対象とされた土地について
 本号に規定する「宅地」すなわち「建物の敷地に供せられる」土地とは、現に建物の敷地に供せられている土地に限らず、広く建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地をいうものであり、その地目、現況の如何を問わないものとする。

監修者のコメント

 市街化区域においては、必ず用途地域が定められ、市街化調整区域においては原則として用途地域が定められないとされている(都市計画法第13条第1項7号)。そして、「建物の敷地に供される土地」か否かを問わず用途地域内の土地であれば、すべて宅建業法上の「宅地」とされるので、質問の駐車場用地が市街化区域内にあれば、宅建業法の適用があることになる。したがって、その駐車場用地が市街化調整区域にあり、用途地域が定められていなければ、宅建業法の適用がない。ただ、回答のとおり、現在は駐車場用地であっても、建物の敷地に供する目的ないし予定で取引するときは、どこにあっても「宅地」に該当し、宅建業法の適用があることになる。

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