分野:経済・金融(2)
内容:株価
株価などに関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。
(1)金利と株価とは、一般的には逆相関の関係にあるとされているが、それは、例えば金利の低下局面では、債権などへ投資する魅力が下がる、消費者の消費を促し企業業績に好影響を与えるなど、投資判断利回りが下がることにより、株式の許容取得価額が上昇するからである。
(2)株価の妥当性や投資価値を判断する際の基準値としては、会社の収益力を判断する指標となる、1株当たりの利益をもとに株価がその何倍まで買われているかを表す株価収益率(PER)や、会社の資産内容や清算価値、財務体質を判断する相対的な指標となる、1株当たりの純資産額に対して株価が何倍まで買われているかを表す株価純資産倍率(PBR)などがある。
(3)株価は多数の投資家が参加する株式市場で形成された合意であることから、その動向を示す株価指数は景気指標としての機能を有しており、代表的なものでは、東証1部上場銘柄から選定された225銘柄の株価を指数化し、日本経済新聞社が公表する「日経平均株価」や、東証1部上場の内国普通株式約1,700の全銘柄の株価を平均化し、東京証券取引所が公表する「TOPIX」などがある。
(4)外国為替レートの変動も株価に大きな影響を与える要因の一つであるが、円高・円安の動向と株価の騰落との関係は、企業の輸出入の状況や海外投資家の行動などによってプラスとマイナスの両面があり、単純ではない。