Step to コンサル!

2021年07月14日公開  解答時間:10分目安

Step to コンサル 中級編

設問1

分野:不動産コンサルティングとは
内容:報酬について

依頼者から所有不動産についての企画提案型コンサルティングを依頼され、報酬を受領する場合に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

(1)企画提案型コンサルティング業務の独立性および報酬受領のための内容要件としては、①その業務が宅地建物取引業法上の媒介・代理業務等から分離独立していること、②開発業務・管理業務などとも業務範囲を異にし、これらの業務の受託を前提としない固有の業務であること、③業務の成果について依頼者が報酬を支払うに足りる新たな付加価値のある内容であること、などがある。

(2)不動産コンサルティングの専門家として業務を受託したのだから、依頼者が満足する成果物(企画提案書)さえあればよく、業務範囲や期限、対象物を明記した業務委託契約書や、それに先立つ報酬等に関する見積書がなくても、報酬を受領することに問題はない。

(3)企画提案型コンサルティングにおいて報酬を受領する時期は、事業執行型コンサルティングと同様に、提案した事業が採用されてその事業が開始となった時点とするのが一般的である。

(4)不動産コンサルティング業務は宅地建物の売買の媒介等の依頼を前提とするものではないので、不動産コンサルティング業務実施後に当該業務の成果に即して宅地建物の売買の媒介等を行うに至った場合の報酬の取扱いについて取り決めてはならない。




設問2

分野:事業・実務(1)
内容:企画提案書の作成

企画提案書の作成における留意点などに関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1)企画提案型コンサルティング業務における企画提案書は、調査などの一連の作業の集大成となるものであり重要性は高いが、法的な規制もないので、宅建業法による媒介報酬の他に不動産コンサルティング報酬を受領する場合でも、依頼者の同意があれば、企画提案書の作成・交付を省略することができる。

(2)企画提案書には、現状分析だけでなく、周辺市場の今後の動向についても市場調査を行い、事業リスクが予想される場合には、対応策がどの程度必要か検討し、的確に企画提案書に反映させることが求められる。

(3)企画提案書は、依頼者が適切な判断を下せるようにするために作成するものであり、不確定要素をどのように想定したか、事業リスクの所在やそれが事業収支にどのように影響するかなどを企画提案書に分かりやすく明記することが重要である。

(4)企画提案書は、コンサルティング業務委託契約に基づき作成するものであるため、契約上の提出期限の順守とともに、企画提案書の内容が契約で定めた業務範囲を網羅しているかなどについて、依頼者に提出する前に確認することが大切である。




設問3

分野:事業・実務(2)
内容:複数地権者による開発事業

複数の地権者が、公認 不動産コンサルティングマスターの協力を得て、敷地を一体化して土地活用事業などを行う事例に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1)複数の地権者が敷地を一体化して土地売却や有効活用事業を行なう場合には、各敷地を単独で評価した場合の合計額よりも土地評価額が大きくなり、売却や有効活用事業の際に地権者にとってメリットが生じることがあるが、このようなメリットは「増分価値」と呼ばれる。

(2)敷地を取り纏めて共同化することは、建物の一体化・大型化による建築の効率化や賃貸可能面積の拡大、吹抜けエントランスホールの設置などのグレード感の演出、1フロア床面積の大型化による賃料単価アップなどが図れ、各土地所有者にとっては、個々の敷地でビル事業をする場合より事業収支上のメリットが期待できる。

(3)ここでいう「地権者」には、土地所有者だけでなく、借地権者も含まれるので、いわゆる底地所有者と借地権者が共にメリットを享受して土地の売却や有効活用を実行できる場合があるため、貸宅地の整理の手法としても有効であるといえる。

(4)各地権者に対し、建設する共同ビル(区分所有建物)のどの部分を割り当てるかは、階層別や位置別の「効用比」と、区分所有建物の面積を考慮して配分されるため、効用比が高い建物部分を取得することは、標準的な効用比の建物部分よりも面積が広くなることを意味する。




設問4

分野:事業・実務(3)
内容:賃貸管理業務

賃貸建物の管理業務に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1)事務所ビルでは、原則として第三者への転貸・同居は認めないこととするが、賃借人が法人の場合には子会社や関連会社に転貸したり同居させたりするケースが少なからずあり、事情が納得できる場合には、転貸人と転借人との関係がわかる書類を提出させる等により調査し、問題がなければ覚書等の書面を締結して承諾する。

(2)商業ビルの建物維持管理にあたっては、頻繁に発生する可能性が高いテナントの内装変更・改装の調整や営業時間の相違等に応じた各ゾーンの空調の効率的な調整には留意しなければならないが、建物内や駐車場には多様かつ多数の人間が出入りするため、その防災管理や設備管理の体制は全面的にテナントサイドに委ねるべきである。

(3)賃貸マンションでは、貸室内装や設備について入居中の汚損・既存、退去時の原状回復に関するトラブルを避けるためにも、入居開始時および退去時に、貸主や管理会社が入居者と立会って、室内や設備の点検や現状確認を行い、書面や写真等で事実関係を明確に記録し、保存しておくことが重要である

(4)建築物の安全性や遵法性に対する社会の意識の高まりによって、安全性や遵法性が確保できていない建築物については、ビルオーナーや管理者が社会的責任を問われることとなるので、管理会社は建築基準法や消防法などに規定された法定点検等を適切に実施する必要がある。




設問5

分野:経済・金融(1)
内容:物価動向

物価動向に関する指標についての次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1)消費者物価指数は、家計の消費に及ぼす物価の変動を測定するもので、600品目近い財とサービスの価格の変化を調査しているが、消費支出の構成の変化を反映させるため調査対象の品目は5年ごとに見直されており、現時点では、住宅の購入費や住居の家賃は調査対象から除かれている。

(2)企業物価指数は、企業間で取引される商品に関する物価の変動を測定するもので、工業製品のほか農林水産物や電力・都市ガス・水道料金なども調査対象に含まれており、その基本分類指数である国内企業物価指数では原則として出荷段階の価格を、輸出・輸入物価指数では通関段階における価格を、それぞれ調査している。

(3)設備などの生産の三要素が持てる力を発揮した場合に示される「潜在GDP」と「実際のGDP」との差から算出する数値が「GDPギャップ」であり、経済の活動水準を表す指標として用いられており、他方、物価変動分を考慮しない「名目GDP」と物価変動分を除外した「実質GDP」から算出される数値は「GDPデフレーター」と呼ばれ、物価に関する指標として用いられる。

(4)企業向けサービス価格指数は、企業間で取引されるサービスの価格変動を測定するものであり、サービスの需給動向から景気動向を測る経済指標である。日本銀行が作成しており、毎月公表されている。




設問6

分野:経済・金融(2)
内容:外国為替

外国為替に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1)外国為替レートは、ある国の通貨と他国の通貨との交換比率であり、ある国の通貨で他国の通貨を買うときの売買価格であるが、例えば、1ドル110円が100円になれば円高、1ドル100円が110円になれば円安と表現される。

(2)外国為替取引において、為替レートを変動させる大きな要因である資本取引では、内外金利差の動きが重要となっており、米ドルの金利が低下し、日本円との金利差が縮小すると、ドル資産に投資する魅力が低下して、資金はドル資産から円資産に向かうことから、対ドル為替レートは円安となる。

(3)円安は、外貨建て価格を下落させ輸出数量を押し上げるプラス要因になり、通常は、その効果への期待から株価の上昇をもたらし、国内企業や消費者マインドを改善させる等、日本の景気にプラスの影響を与えることが多いと考えられるが、一方で、原材料等の輸入価格が上昇するというマイナス面もある。

(4)日本と貿易相手国や地域との実質実効為替レートは、日本の物価上昇率が相手国や地域の物価上昇率を上回る場合には、名目実効為替レートが円高に振れたときと同じ方向に動き、逆の場合には、名目実効為替レートが円安に振れたときと同じ方向に動くとされている。




設問7

分野:建築・公法(1)
内容:建築物の構造

建築物の構造に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1)木構造のうち在来軸組工法は、一般的には柱、梁で構成される構造であり、建築物への水平力に抵抗するために耐力壁で補強するが、耐力壁には ボード類などの面で抵抗するものや、筋交いなど斜材で補強するものおよびこれらを併用する形式がある。

(2)鉄骨構造は、鉄骨が他の構造材に比べて靱性(粘り強さ)に富み、重量当たりの曲げ剛性や曲げ強度である断面効率が高いため、鉄筋コンクリート構造に比べ細い材で大きな空間を構成でき、建築物の軽量化にも有効で耐震構造としやすいなどの長所があるが、不燃材料でありながら耐火性に乏しく、圧縮力に弱いため座屈が生じやすいなどの短所がある。

(3)鉄筋コンクリート構造では、アルカリ性のコンクリートにより鉄筋は錆びから保護されているが、コンクリートの水セメント比が小さ過ぎると、コンクリートが乾燥する際の収縮が大きいため収縮亀裂を生じやすくなり、水密性、耐久性の低下などにより鉄筋の錆びが進むおそれがある。

(4)鉄骨鉄筋コンクリート構造では、鉄筋と鉄骨の配置が複雑になりコンクリートが充填しにくくなるため、原則として鉄筋は鉄骨と接触させず鉄骨面から一定の空きを確保して施工するなど、コンクリートが十分充填できるよう打設を慎重に行う必要がある。




設問8

分野:建築・公法(2)
内容:既存建築物の再活用

既存建築物の再活用に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

(1)都市部の住居系用途地域等において、事務所ビルのように採光の規制がない建築物を住宅などにコンバージョンする場合は、居室としての採光基準を満たすかが課題であるが、平成30年の改正により一定の要件緩和が認められ、居室を伴う住宅や保育所などへの用途変更が容易となった。

(2)床面積の合計が200㎡を超える事務所を改装し飲食店にする場合は確認申請が必要になるが、床面積の合計が200㎡を超える倉庫を内装や間仕切壁を変えずにスポーツ施設とする場合は、確認申請は不要である。

(3)国土交通省から公表されている「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関等を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」に基づく法適合状況調査の報告書は、増改築時の既存不適格調書の添付資料として活用することができる。

(4)建築物の積載荷重とは物品や人の重さなど建築物に積載される荷重のことで あり、原則として、室の種類や用途等の実況に応じた基準を満たさなければならず、事務所ビルを他の用途に変更する場合も積載荷重等が、変更後の用途に求められる数値を満たしているかどうかを確認する必要がある。




設問9

分野:私法
内容:契約不適合責任

売買契約における売主の契約不適合責任に関する次の記述のうち、民法によれば,適切なものはどれか。

(1)売買の目的物が、種類や品質または数量に関して契約内容に適合しないものであるとき、買主は売主に対して、代金減額や契約解除、損害賠償を請求できるが、特定物である不動産について目的物の修補を請求することは認められない。

(2)売買の目的物に契約不適合があるか否かは、従来の「売主の瑕疵担保責任」と同様の物理的な欠陥など客観的な基準の他、売買契約の目的や締結経緯、契約書面の内容など契約の具体的な諸事情と、取引上の社会通念に照らして判定される。

(3)買主が契約不適合責任を追及する場合、従来の瑕疵担保責任と同様に、買主が契約不適合を知った時から1年以内に代金減額や損害賠償などを売主に請求する必要があり、さらに契約不適合を知った時から5年、または目的物引渡しの時から10年を経過すると、時効消滅により買主は権利行使ができなくなる。

(4)契約不適合責任を追及する場合、従来の瑕疵担保責任と同様に、買主には、売買の目的物に契約不適合があることを知らず、かつ知らないことに過失がないこと、すなわち善意無過失であることが必要とされている。




設問10

分野:税制
内容:特定事業用資産の買換え特例

個人における特定の事業用資産の買換え特例(以下、本問において「この特例」という。)に関する記述のうち、適切なものはどれか

(1)買換資産を先行取得する場合の取得時期については、譲渡資産を譲渡した事業年の開始日の前1年以内に取得することが原則であるが、工場建設等のための宅地造成、工場等の建設移転等に要する期間が1年を超えるなどやむを得ない事情がある場合は、譲渡した年の前3年以内に取得することも認められる。

(2)買換え後の資産についてはその取得の日から1年以内に事業の用に供しなければならないが、事業の用に供するうえで工場等の建設移転に要する期間が1年を超えるなどやむを得ない事情がある場合は、最長3年以内の税務署長が認めた日まで、事業の用に供する時期を延長できる。

(3)所有期間の要件を満たす事業用の土地建物の譲渡価額が8,000万円、取得費・譲渡費用2,000万円、買換えで取得する事業用の土地建物の取得価額が7,000万円で、課税繰延割合80%としてこの特例を受ける場合、収入金額は2,400万円、取得費・譲渡費用は600万円と計算され、譲渡所得金額は1,800万円となる。

(4)この特例の適用を受けた場合、買換資産の取得の時期は譲渡資産の取得の時期となり、取得価額は買換資産の実際の取得価額となるので、将来、その買換資産を売却した場合において、当該資産をこの特例を受けずに通常購入し同じ所有期間で売却するときと比較しても、買換資産の売却時の譲渡所得の金額が大きくなる訳ではない。




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