スコアを受検された皆さま。手応えはいかがだったでしょうか。内容は幅広く、経験が伴わないと難しい問題が多く出題されました。また100問2時間半という時間制限がありますから、1問あたりの時間も限られ、瞬時の判断力が必要でした。
第1回の平均点は491点、最高スコアは758点。科目ごとの平均正答率で見ると、価格査定以外は、40〜60%の正答率です。重要事項説明(正答率50.5%)と取引の安全確保(正答率47.5%)は、不動産流通実務に携わる方の生命線なので、特に今後力を入れて勉強していただきたいところです。経験年数別平均スコアでは、経験10年以上の方が500点以上を獲得。申込区分別平均スコアでは、当センターの資格である宅建マイスターと公認不動産コンサルティングマスターの方の平均が全体の中で高スコアでした。
経験年数別点数分析をご覧いただき、ご自身の目標を設定して、第2回スコアにぜひチャレンジしてください!
受験者インタビュー
東京建物不動産販売株式会社
リテール営業部 第二グループ 課長代理
丸山哲史
実務の中で生まれた疑問は
徹底的に解決する。
日頃の努力が高スコアに結びつきます。
これまで当社では個々人のスキルを測るような機会があまりなかったため、今回の受検は新鮮な経験でした。難しい問題が多く、迷いながら解答したところがいくつもありましたが、高スコアを取れたということで嬉しく思っています。
私は入社後、流通部門から賃貸部門へ移り、現在は再び流通部門で仕事をしています。流通ひとすじの同僚は賃貸実務に関する問題を難しく感じたようですが、私は賃貸実務の経験もありましたのでそれほど苦労はしませんでした。一方、相続の分野では思うように点を取れませんでした。やはり実務経験の少ない分野には苦手意識を感じるので、今後の課題として克服していきたいと思います。
また実務の中で生じる疑問について、日頃から先輩方にアドバイスを求めていたことも今回の結果に役立ったと思います。お客様に迷惑をかけてはいけませんから、私はいつも、小さな疑問も放っておかないようにしています。質問するのもひとりの先輩だけでなく、セカンドオピニオンとして他の先輩にも意見を聞くこともあります。バックグラウンドにある法律を理解するために、該当する法律そのものを読むこともあります。
今後も一つ一つの経験を成長につなげ、次回は800点台を目指したいと思います。
サンフロンティア不動産株式会社
流通事業部 次長
小林寛之
知識レベルや不得意分野がわかり、
いい刺激になりました。
私が勤めるサンフロンティア不動産株式会社は日頃から社員の資格取得を積極的に勧めていて、知識や人格向上のための研修にも熱心です。この検定も、社長から全社員で受検しようと話がありましたが、私自身は面白そうだなと思ってその前に申込みを済ませていました。
問題は、全体的にきちんとした知識を持っていないと得点できない内容だと思います。出題項目が多岐にわたっているので、自分の不得意な分野がよくわかりました。私は流通事業部で売買仲介を行うグループのリーダーなので、社内で最も得点できないといけない立場にいるのですが、家族信託や海外不動産、税金などの問題には苦戦しました。結果的に社内で一番の高得点で面目を保つことができ、ほっとしています(笑)。受検している最中は時間との闘いで久しぶりにドキドキして、いい刺激になりました。
高スコアを取れた要因は、お客さまとの対応の中にあるように思います。当社は資産家やビルオーナーといった一般の方々をお客様としているので、できるだけ専門用語や業界用語を使わないように、自分の中で知識をかみくだいて理解を深める習慣をつけていたのが良かったのだと思います。
この検定は、不動産業界全体の意識向上やレベルアップを図るためにも有意義だと思います。私の部署では全員に受検を勧めたいですね。私自身も、次回は宅建マイスターを取って再挑戦してみたいと思います。
人事部インタビュー
東京建物不動産販売株式会社
人事部 人事グループ グループリーダー
寺田隆憲
結果が数字で表れるのでわかりやすい。
人材育成や資格取得支援を行う参考になります。
現在、不動産業界ではお客様の満足度を高めるためのコンサルティング業務が重要視されています。当社でも仲介コンサルティング力の強化を図るべく、組織再編を行うとともに研修制度の見直しを進めているところです。ですからこの検定の実施は、当社にとって非常にタイミングのよいものでした。これまで個人のスキルを測る機会をあまり設けていなかったこともあり、社を挙げて受検を推奨しています。新入社員からベテランまで幅広い層の社員が受検しましたが、それぞれに自分の得意分野や苦手分野を確認でき、今後の課題設定を行う参考となったようです。
結果的に当社の平均スコアは全体の平均スコアを上回っていたということで、日頃の取り組みの成果が表れてきていると感じることができました。結果が数字で表れるのでわかりやすく、組織としても人事部では把握しにくい現場でのスキルを測る参考になりますね。幸い当社では離職者が少なく、中途採用を行う機会はそれほど多くないのですが、中途採用者の実力を客観的に測るための判断材料にもなると思います。
今後も教育環境を整え、人材育成に尽力していきたいと考えていますので、この検定を研修制度の一環として取り入れ、勉強会の実施や資格取得支援に役立てたいと思います。不動産仲介に携わる社員には毎年受検するよう推奨し、弱点の克服や自己研鑽につなげてもらいたいですね。