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ここでは、当センターが行っている不動産相談の中で、消費者や不動産業者の方々に有益と思われる相談内容をQ&A形式のかたちにして掲載しています。
掲載されている回答は、あくまでも個別の相談内容に即したものであることをご了承のうえご参照ください。
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また、参照条文は、事例掲載日現在の法令に依っています。

売買事例 1102-B-0130
借地人同士の借地上ビルの床売買と媒介手数料

 ある地主の土地(A土地・B土地)をA・B両社(関係会社同士)がそれぞれ賃借し、A社がAビルを、B社がBビルを建築し所有している。
 このたび、そのビルのオーナーから、その借地上のビルの一部(ワンフロア)をA・B両社間で売買したいが、どのようにしたらできるかと言ってきた。媒介業者として、どのように対応すればできるか。その場合、当社は媒介手数料の請求ができるか。

事実関係

 当社は媒介業者であるが、このたび下図のように借地上に建築されたA・B2棟のビルの所有者(関係会社同士)から、そのAビルの一部(ワンフロア)を売買し、B社の所有にしたいと言ってきた。
 なお、これらのビルは、いずれも地主C氏が所有する土地をA・B両社がそれぞれ賃借し、A社がAビルを、B社がBビルを建築し所有しているものである。

質問

1.  このようなビルのオーナーの要望に応えるためには、媒介業者としてどのように対応すれば売買ができるか。
2.  このような仕事は不動産コンサルティングのような気もするが、媒介手数料は請求することができるのか。

回答

 質問1.について ― 本件のビルの一部の所有権移転は、借地権(土地賃借権)の持分一部移転を伴うので、まずその点についてのC氏の承諾が必要となる(民法第612条)。
 したがって、媒介業者としては、まずその地主C氏の承諾を取り付けたうえで、具体的な手続として、そのAビルが「区分建物」でない場合には、当該フロア部分について、その所有権を保存・移転するための表示・保存の変更登記と敷地権の登記を行い(後記【参照書式】参照=この時点でAビルが「区分建物」になる。)、そのうえでB社に対し当該フロアの部分の所有権移転登記をすることになる。
 質問2.について ― 貴社は媒介手数料を請求することができる。なぜならば、本件のビルの一部の所有権移転は、いわゆる「床売買」と呼ばれる不動産売買による所有権移転であるから、貴社の行為は不動産の売買の媒介になるからである。
 しかし、本件の場合は、媒介業務の中で比較的大きな比重を占める取引の相手方の探索という行為がないので、その請求できる額については、あらかじめ当事者で合意された額を請求するということになろう。

参照条文

  民法第612条(賃借権の譲渡及び転貸の制限)
   賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。
   賃借人が前項の規定に違反して第三者に賃借物の使用又は収益をさせたときは、賃貸人は、契約の解除をすることができる。
  商法第512条(報酬請求権)
   商人がその営業の範囲内において他人のために行為をしたときは、相当な報酬を請求することができる。

参照判例

  最判昭和44年6月26日民集23巻7号1264頁(要旨)
   宅地建物取引業者は、商人ではあるが、土地所有者の委託により、または同人のためにする意思をもって、売買の媒介をしたものでない場合には、本条による報酬請求権を取得しないし、また第550条(仲立営業の場合の報酬請求権の規定)の適用もない。

参照書式

  表示・保存の変更登記

  敷地権の登記

監修者のコメント

 本ケースの売買は、区分建物の売買であって法的には通常の建物売買と異ならない。そして、仮に当事者間で売買の合意がすでになされていたとしても、当事者の一方又は双方から依頼され、契約条件の調整、契約書の作成その他の手続を行うことは、「契約の成立に向けて尽力する行為」すなわち媒介行為である。したがって、依頼者との合意に基づく媒介手数料の請求は可能である。
 むしろ、注意しなければならないのは、地主の承諾取り付け業務を有償で行うことは、弁護士法第72条に規定する非弁行為になる可能性があるので、その業務は媒介業務に付随するサービス(無償)としたほうが無難である。

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